60歳以上現役社長の老齢厚生年金受給・役員報酬最適化なら滋賀県大津市の労務財務の専門家・FP奥野文夫事務所にお任せください!
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(2016年3月31日)
「65歳経営者です。
役員報酬は月額100万円です。
年金証書が届きましたが、老齢厚生年金の年金額は約24万円です。
今までトータルすると2,000万円近く厚生年金保険料を支払ってきたというのに、
これだけかと思い、驚きました。
経営者として厚生年金に加入していますので、もちろん、全額支給停止です。
しかも、今の報酬のまま働き続けると、何歳になってももらえないと聞きました。
そんな折、役員が年収を下げずに働きながら年金ももらえるとの情報を書いておられるのを
見て、思わずご連絡させていただきました。
私の場合も本当に老齢厚生年金がもらえるようになるのでしょうか。」
このような内容のご相談をいただくことも多いです。
私どもでご提供している役員報酬最適化を活用した年金復活プランに関する情報を見つけていただいて、年金額としては少なすぎて納得いかないけれども、せっかく長年厚生年金保険料を支払ってきたのだから、もらえる方法があるのなら請求したい、とのご希望ですね。
もちろん、年収を下げずに役員報酬の支払い方を変えるだけで高年収であっても、老齢厚生年金がもらえるようになります。
ただ、このように、支払ってきた厚生年金保険料の合計額の割に老齢厚生年金の年金額が極端に少ない、とのご相談をいただく方は、過去に厚生年金基金にも加入されていた期間がかなり長い方の場合がほとんどです。
日本年金機構から支給される老齢厚生年金以外に、基金代行額(老齢厚生年金の一部を厚生年金基金が代行して支給する分)があることが考えられます。
もし厚生年金基金に加入していなかったとしたら日本年金機構から支給されるべき老齢厚生年金(報酬比例部分)の一部を、厚生年金基金が代わりに支給している、という厚生年金基金制度の基本的な仕組みをご存じない経営者の方が多いのですね。
日本年金機構から届いた年金証書は、基金加入期間がある方の場合は、基金が代行して支給する分を除いた残りの年金額、つまり、日本年金機構から支給される分だけが記載されています。
厚生年金基金が日本年金機構に代わって代行支給する分は、日本年金機構発行の年金証書には記載されていない訳です。
日本年金機構から支給される分が少ないことをもって、年金制度は割に合わない損なものだと思い込んでおられる方も多いです。
基金代行額をもらうためには、日本年金機構に年金請求書を出す以外に、加入していた厚生年金基金にも裁定請求手続きを行う必要があります。
一般に、基金からの年金の裁定請求を行う場合には、日本年金機構発行の年金証書コピーの添付を要求されることが多いと思います。
この基金への裁定請求をする必要があることをご存じない結果、裁定請求が漏れている方が、特に経営者の方の場合意外に多いです。
(今までに相談を受けた企業の中には、過去に年金支給開始年齢を迎えた全役員様について、基金への裁定請求が漏れていた会社もありました。)
なお、基金に対して裁定請求を行ったとしても、基金から支給される基金代行額も含めて在職老齢年金の支給停止額の計算が行われますので、報酬が高い方の場合は、実際は基金代行額も支給停止となる方も多いです。
しかし、もし、ご加入の基金において報酬比例部分の代行額以外の基金の独自給付について報酬との調整対象外と規約で定められているのであれば、その部分についてのみは、基金に裁定請求を行うことで受給できるようになります。
このあたりの、基金代行部分・基金独自給付と年金支給停止額計算との関係もご存じない経営者の方は多いです。
厚生年金基金加入期間がある方は、基金への裁定請求も済んでいるかどうかは確認いただきたいと思います。
そして、日本年金機構への老齢年金請求だけでなく厚生年金基金への裁定請求も行っているものの老齢厚生年金(報酬比例部分)・基金代行額とも報酬との調整で支給停止になっている場合でも、法人の代表取締役様や取締役様等であれば、働きながらそれらの年金を受けるのを諦める必要は実はありません。
例えば、同じ65歳・年収1,200万円の代表取締役様であっても、老齢厚生年金(報酬比例部)
・基金代行額とも全額支給停止となってお悩みの方もおられれば、両方を全額受給できている方もおられます。
両者の違いはどこにあるのでしょうか?
結論から言うと、役員報酬の支払い方が違うだけなのですね。
同じ65歳・年収1,200万円であっても。役員報酬の支払い方の違いによって、
これらの年金が全部ストップされてしまったり、全部受け取れたりします。
私どもでは、現役で報酬を受けながらばりばり働き続けることを希望されている
全国の経営者様の役員報酬の支払い方決定に関するアドバイスを行っております。
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担当:奥野 文夫 (おくの ふみお)
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