60歳以上現役社長の老齢厚生年金受給・役員報酬最適化なら滋賀県大津市の労務財務の専門家・FP奥野文夫事務所にお任せください!

中小企業社長さまの老齢厚生年金・社会保険等に関するお悩みを解決します。


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年金全額支給停止の申出と年金未請求者への案内

例えば、昭和24年4月2日から昭和28年4月1日までの間に生まれた男性や昭和29年4月2日から昭和33年4月1日までの間に生まれた女性で、老齢年金の受給資格期間を満たして
おり、かつ、厚生年金に1年以上加入された方の場合、60歳から65歳到達まで支給される特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の受給権があります。


そして、65歳になると、老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権が発生します。

ところが、経営者の方の場合、報酬が高いと老齢年金はもらえないと思い、結局年金の請求手続きを行わないままの方も多いです。


自分は報酬をたくさんもらっているので年金は受給したくないと希望して、「老齢・障害・遺族給付支給停止申出書(年金の受給を停止するための申出書)」を提出することで
全額支給停止を申出されているわけではありません。


実は、平成19年4月からはこのような申出も可能となっているのですが、私(奥野)は、この申出書を提出して明確に老齢年金を受給したくないと意思表示している人には、
いままでにお目にかかったことがありません。


もらえるものならばもらいたいがもらえないと聞いたので、どうせもらえないものなら請求しても無駄だと思って請求しなかったとおっしゃる方が多いわけですね。


しかし、手続きをしないで放っておくだけでは、請求手続きを忘れているだけなのか、どういうおつもりであるのか日本年金機構の方ではわからないわけですね。



そこで、特別支給の老齢厚生年金の受給権が発生しているのに年金請求手続きを行わないままになっている人に対しては、65到達前に「年金請求書(国民年金・厚生年金保険
老齢給付)」が日本年金機構から郵送されてきます。


年金請求書にはご本人(年金を受ける方)の郵便番号、住所、氏名・フリガナ、基礎年金番号、生年月日がすでに印字されています。


印字内容は現在日本年金機構が把握している情報ですので、万一印字内容が誤っている場合は訂正が必要となります。


その他、必要事項を記入の上、必要書類を添付して年金事務所に郵送いただくか、年金事務所や街角の年金相談センターの窓口にご提出いただくこととなります。


該当の方には「年金の請求手続きのご案内 年金を受け取るための手続き用紙をお送りします 未請求用 日本年金機構」と題した案内書きが同封されていると思いますので、記載内容をよくご確認ください。


この案内書きには次のような記載があります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「特別支給の老齢厚生年金」を受け取る権利を有する方で、現時点において手続きされていない方にお送りしています。


同封の「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」により、年金を受け取るための手続きを行ってください。(すでに手続きがお済みの方は、提出不要です。)


厚生年金を受け取る権利は原則65歳から発生しますが、厚生年金保険の加入期間が1年以上あるなどの要件を満たす方には、60歳から「特別支給の老齢厚生年金」が支払われます。


この「特別支給の老齢厚生年金」は請求を遅らせても、増額することはありません。また、時効により年金が受け取れなくなる場合がありますのでお早目の請求手続きをお願いします。


!年金を受けられるようになったときから5年を過ぎると、法律に基づき、5年を過ぎた分については時効により受け取れなくなりますので、早めにご提出ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


わざわざこのような注意が書かれていることからも、次のような事例が多くあることがうかがえますね。

・特別支給の老齢厚生年金は60歳代前半の有期年金であり支給繰り下げの制度はないにもかかわらず、65歳以降の老齢基礎年金や老齢厚生年金と混同して、繰り下げができる、繰り下げて後からもらえば年金額が増える、と勘違いしている事例。

・報酬が低いため請求手続きさえ行っていれば特別支給の老齢厚生年金をもらえたにも関わらず、65歳を過ぎても年金請求手続きを行わないことにより、5年よりも前の本来
受給できたはずの年金が既に時効によって権利がなくなってしまっている事例。


経営者の方から年金復活プラン(年収を下げずに役員報酬の支払方を変更することで老齢厚生年金が受給できる方法)のご相談をいただく際に、このような「年金の請求手続きの
ご案内」が手元に届いているというお話をうかがうことがあります。


年金復活プランと年金請求手続きとの間には直接の関係はありませんので、お手元に届いたご案内を確認いただき年金請求書を年金事務所に提出いただけば問題ありません。


年金加入状況等について不明点がある場合も、年金事務所で確認ができます。


特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢から今までの間の報酬・賞与と年金額とに応じ、60歳代前半の在職支給停止の計算式に基づき年金支給停止額を計算してみて、もし支給
すべきであった年金がある場合は(最大5年分)遡って支給されます。
(経営者の方の場合、特別支給の老齢厚生年金が支給停止となるような報酬を受けていた方が多いとは思いますが・・・)



65歳を過ぎても一切年金請求手続きを行ったことがない、と仰る経営者からご相談いただくことも結構あります。


65歳からの老齢基礎年金・経過的加算や支給停止されていなかった老齢厚生年金(報酬比例部分)も70歳までに請求手続きを行えば、最大5年分遡って受給が可能となります。


しかし、5年を超えてしまっている場合は、時効となってしまっている分は、もともと受給できた筈の年金であってももうもらうことができず、5年前から後の分だけがもらえる
こととなります。


公的年金については、知っているつもりで思わぬ勘違いをされている方がとても多いですから、是非正しい情報を得ていただいて損がないようにしていただきたいと思っています。


 

経営者の老齢年金受給に関するご相談は、下記の左ボタンをクリック下さい。

昔の標準報酬月額が低すぎるのではないかとの質問への回答 厚生年金保険法の標準報酬月額の上限の歴史

年金事務所発行の制度共通年金見込額照会回答票をご覧になった経営者の方から、「昔の標準報酬月額が低いような気がするが、記録が間違っているのではないか」とのご相談をいただくことがときどきあります。


現在、厚生年金保険の標準報酬月額の上限は62万円となっていることは多くの方がご存じだと思います。


報酬月額が100万円であっても200万円であっても、それらに丸々厚生年金保険料がかかるのではなくて、報酬月額が605,000円以上の方は全員報酬月額62万円とみなされるわけですね。


そして、標準報酬月額の上限62万円に厚生年金保険料率をかけて算出した厚生年金保険料を負担するわけです。


また、年金給付の方を計算する場合も、毎月の報酬月額がそのまま年金額に反映するわけではなくて、年金額計算の際には各月の標準報酬月額の平均額が計算されることとなります。(平成15年4月以降は、標準賞与額も年金額に反映することとなっています。)


払う保険料にも年金額にも各月の標準報酬月額が影響するわけですが、この標準報酬月額には健康保険法・厚生年金保険法でそれぞれ別に上限が定められています。

厚生年金保険の標準報酬月額の上限の過去の歴史は次の通りです。



・昭和29年(1954年)5月~
標準報酬月額の上限は18,000円
(報酬月額17,000円以上)

・昭和35年(1960年)5月~
標準報酬月額の上限は36,000円
(報酬月額34,500円以上)

・昭和40年(1965年)5月~
標準報酬月額の上限は60,000円
(報酬月額58,000円以上)

・昭和44年(1969年)11月~
標準報酬月額の上限は100,000円
(報酬月額95,000円以上)

・昭和46年(1971年)11月~
標準報酬月額の上限は134,000円
(報酬月額130,000円以上)

・昭和48年(1973年)11月~
標準報酬月額の上限は200,000円
(報酬月額195,000円以上)

・昭和51年(1976年)8月~
標準報酬月額の上限は320,000円
(報酬月額310,000円以上)

・昭和55年(1980年)10月~
標準報酬月額の上限は410,000円
(報酬月額395,000円以上)

・昭和60年(1985年)10月~
標準報酬月額の上限は470,000円
(報酬月額455,000円以上)

・平成1年(1989年)12月~
標準報酬月額の上限は530,000円
(報酬月額515,000円以上)

・平成6年(1994年)11月~
標準報酬月額の上限は590,000円
(報酬月額575,000円以上)

・平成12年(2000年)10月~
標準報酬月額の上限は620,000円
(報酬月額605,000円以上)


戦後の高度成長を反映して標準報酬月額の上限もどんどん引き上げられてきたことが確認できますね。


健康保険の標準報酬月額の上限は、平成28年4月にも引き上げられ、139万円となっています。(報酬月額1,355,000円以上)


しかし、厚生年金保険の標準報酬月額の上限は、平成12年から変わらず62万円のままです。



厚生年金保険の標準報酬月額の上限の推移と年号をご覧になって、働き始めたときのことや、社長に就任されたときのことなどを懐かしく感じられる方も多いのではないでしょうか。


例えば、昭和56年に月額報酬45万円を受けていた方であっても、当時の厚生年金保険の標準報酬月額の上限は41万円でしたから、その方の制度共通年金見込額照会回答票には、その当時の標準報酬月額は「410」と記載されています。


このように、報酬月額が一定以上の方の場合は、実態としての報酬月額と標準報酬月額とが乖離しており、しかも、標準報酬月額の上限は時代によって変動していますので、注意が必要です。

 

他に役員・従業員がいない法人の代表取締役様からの
社会保険に関するよくある相談

今までにも何度も情報提供しておりますが、毎月以下のような質問が大変多く届きます。

日本年金機構からの加入勧奨が厳しくなっているからでしょうが、特に先月頃からまた件数が大変増えています。

「お願い」のページにも記載しておりますが、
以下のようなお問い合わせはご遠慮くださいますようお願い申し上げます。



(問)一人法人の代表取締役として報酬を受けています。
他に役員や従業員はいません。
社会保険に加入すべきとの案内が何度も届いています。
しかし、健康保険料・厚生年金保険料が高いですので(老齢厚生年金を受けていますので・今から加入しても年金受給資格期間を満たすことができませんので)加入したくありません。
何とかならないでしょうか。

(答)
一人法人で法人から報酬を受けている人が代表取締役様お一人であっても、
社会保険は法律上強制加入となっています。
(75歳未満の場合。ただし、70歳以上75歳未満の場合は健康保険のみ加入。)


社会保険の加入条件は法律で定められていますので、加入を逃れる方法はありません。
老齢厚生年金を受けているかどうか、年金受給資格期間を満たすことが可能かどうかによらず、加入が必要となっています。

どうしても加入したくないのであれば、このまま違法状態を続けるのではなく、実態を法律上加入しなくてもよい状態としてください。
例:法人を解散して個人事業主となる。(いわゆる「個人成り」。)

 

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077-578-8896

営業時間:9:00〜18:00 (定休日:土日祝日)
担当:奥野 文夫 (おくの ふみお)

現在大変多くコンサルティングのお申込みをいただいており、無料電話相談は行っておりません。
(奥野の留守中にお電話いただき、伝言いただきましても、こちらから折り返しお電話をすることはできません。)

所長の奥野です。

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