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社長必見!年金減額制度(在職老齢年金制度)への対応術
 

概説、50歳以上の人に届く「ねんきん定期便」記載内容には注意しましょう。

年金受給世代の社長・役員が一定額以上の役員報酬を受けていると、役員報酬と年金との調整のしくみ(在職老齢年金制度)の対象となり、法定の計算式に基づき年金支給額が減額されます。

 

現役経営者として一定額以上の報酬を受ける限り何歳になっても年金減額制度の対象となりますので、注意が必要です。
 

経営者層からの年金相談では、この、働きながら年金をもらう場合の年金減額制度に関する相談が最も多いです。
 

ご自分が60歳代前半の「特別支給の老齢厚生年金」をもらえる年齢になって初めて年金が減額されることを知ったという経営者もおられます。
 

特別支給の老齢厚生年金や65歳以降の老齢厚生年金(報酬比例部分)には在職中の年金減額制度がある、ということを60歳前から知っておいていただくことがまずは最も重要です。
 

在職中の年金減額を逃れるための3つの方法と基本事項理解の重要性

このままでは年金が減額されることとなる経営者が減額を逃れるために採りうる選択肢としては、次の3つが考えられます。

 

1.退任して、年金減額制度の対象者から外れる。

2.役員報酬を引き下げる。

3.役員報酬設定を変更する。

3つのうちいずれの選択肢を採用するかを決定する前提として、生涯現役で働くつもりなのか、何歳頃まで現職を続ける見込みなのか等今後の経営計画・事業承継計画・ライフプランの大まかなイメージを持っていることが必要となります。

また、いずれの選択肢を採用する場合にも注意すべき点があり、厚生年金保険法に定められた基本事項に関する誤解から、思わぬミスも生じやすいところです。

そこで、3つの選択肢の詳細について触れる前に、まずは、社長・役員の老齢年金について知っておいていただきたい基礎知識について、数回にわたり解説していきたいと思います。
 

50歳以上の人に届く「ねんきん定期便」に関する2つの注意点


最初に理解しておきたいことは、日本年金機構から毎年誕生月に郵送されてくる「ねんきん定期便」の記載内容についてです。


特別支給の老齢厚生年金をもらえる年齢になる前から、経営者が毎年ご覧になる書類ですね。


50歳以上で年金受給開始年齢到達前の人の元に届く「ねんきん定期便」に記載されている年金受取見込額をご覧になる場合は、次の2点にご注意下さい。

 

1.65歳前の年金受取見込額も、65歳以降の年金受取見込額も、60歳まで現在の報酬設定のまま働き続けて60歳で退職(厚生年金保険の被保険者資格を喪失)したと仮定した場合の見込額が記載されていること。


特別支給の老齢厚生年金や老齢厚生年金をもらう人の多くは、経営者層以外の次のような人たちです。

60歳で定年退職した元従業員

60歳で定年退職後、厚生年金保険に加入しなくてもよい勤務条件で継続雇用されている嘱託従業員

60歳以降の厚生年金保険に加入しない勤務条件での継続雇用期間が終了して退職した人


ですから、「ねんきん定期便」の年金受取見込額も、60歳まで厚生年金保険に継続加入した場合の試算が記載されています。(60歳以降厚生年金保険に加入しないこれらの人は、年金減額制度の対象者とならずに年金を全額受給できます。)
 

60歳以降も厚生年金保険に加入し続け、年金減額制度の対象となる経営者層にとって、「ねんきん定期便」記載の年金受取見込額だけをみているとご自分の年金受給額について誤解してしまう可能性がありますので、ご注意下さい。
 

2.過去に厚生年金基金にも加入した人の場合でも、基金代行額は記載されていないこと。

基金代行額もある場合は、年金受給対策を選択・検討する前提として、国(厚生労働省)から支給される老齢年金以外に基金代行額がいくらあるかを、確認しておく必要があります。


(注)
●50歳未満の人に届く「ねんきん定期便」には、それまでの年金加入実績に応じた年金見込額が記載されており、今後の年金加入は加味されていません。


●50歳未満の人に届く「ねんきん定期便」においては、基金加入期間がある場合、基金に加入しなかったものとして記載されています。

 

●年金を受給しながら厚生年金被保険者となっている方の元に届く「ねんきん定期便」には年金額は記載されていません。

 

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年金復活プラン

特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢到達3か月前に届く年金請求書に関する注意点とは

特別支給の老齢厚生年金は、現在、男性は62歳から、女性は60歳から受給開始となっています。

(昭和3042日~昭和3241日生まれの男性なら62歳から受給開始。昭和2942日~昭和3341日生まれの女性なら60歳から受給開始。)

 

受給開始年齢を迎える3か月前に、日本年金機構から「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)〔事前送付用〕」が本人の元に郵送されます。

 

年金請求書が届いてから年金のことを考えるのでは、タイミングが遅すぎる

多くの方が、年金請求書が届いてから初めて自分の年金のことを真剣に考え始めるようです。

 

しかし、会社経営者の場合は、年金請求書が届いてから年金のことを考え始めるのではタイミングが遅いです。

 

高額報酬の経営者が、退任するのではなく、働きながら特別支給の老齢厚生年金を受給したいと考えた場合、

・役員報酬を引き下げる

・役員報酬設定を変更する

の二通りの対策が考えられますが、役員報酬の改定は、事業年度開始から3か月以内に行うこととなっています。

 

ですから、誕生月の3か月前に年金請求書が送られてきても、もう今期は役員報酬の引き下げや設定変更ができない人も多いこととなりますね。

 

また、どちらの対策をとるにしても、引き下げ月・変更月から起算して4カ月目分の年金からしかもらえるようになりません。(標準報酬月額の随時改定の仕組みによります。)

 

随時改定によって年金がもらえるような標準報酬月額になったとしても、実際に年金が支給されるのはさらにその翌月または翌々月のこととなります。(前々月分・前月分の2か月分の年金が偶数月に支給されるという、年金の支払期月の定めによります。)

具体的事例:62歳男性経営者の場合

例えば、3月決算の株式会社で、毎年5月の定時株主総会でその年の6月から翌年5月までの役員報酬を決議している会社の代表取締役社長が、昭和301015日生まれの場合。

 

この社長は本年1014日(誕生日の前日)に62歳となり、特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢を迎えます。(公的年金に10年以上加入し、うち、厚生年金保険被保険者期間1年以上の場合。)

 

7月に年金請求書が届いたのをきっかけに、この社長が年金事務所の年金相談を利用したとします。

 

一般的には、本年11月(受給開始年齢到達月の翌月)時点、および、65歳到達月の翌月時点の年金受給見込額が記載された「制度共通年金見込額照会回答票」が提示され、現在の報酬のまま働くと65歳までの特別支給の老齢厚生年金や65歳からの老齢厚生年金(報酬比例部分)が減額制度の対象となる、という説明を受けることとなります。

 

そして、年金減額を防ぐためには、退任して厚生年金保険の被保険者でなくなるか、報酬を引き下げる必要があるとの説明を受けます。(報酬設定変更の選択肢を示唆されることは通常ないでしょう。)

 

社長を退任するわけにはいかないため報酬を引き下げようとしても、この会社は3月決算ですので、今期はもう役員報酬の決議時期を過ぎてしまっています。

 

ですから、来年5月の定時株主総会で報酬引き下げを決議することとなります。

 

来年6月支給分の報酬から引き下げを行ったとしても、年金がもらえるようになるのは来年9月分からです。

 

来年9月分の年金は、来年1015日に支給されることとなります。(処理が遅れると、11月以降に支給となります。)

 

以上より、この社長は、本年11月分(62歳到達月の翌月分)から来年8月分までの10か月分の年金を受給できなくなります。

 

経営者は年金請求書が届く前から、できれば1年以上前から、年金受給対策のことを考え始めていただくのがよいと思います。

 

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年金復活プラン

65歳までの年金に関するよくある誤解・注意点とは

50歳以上年金受給開始年齢到達前の人に届く「ねんきん定期便」には、次の通り、60歳代前半における1年間の年金受取見込額と65歳以降の1年間の年金受取見込額とが記載されています。

 

・特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢~

(1)国民年金                 記載なし

(2)厚生年金保険 特別支給の老齢厚生年金 

(報酬比例部分)                X

(1)と(2)の合計                      X円       

65歳~

(1)国民年金   老齢基礎年金               Z円 

(2)厚生年金保険 老齢厚生年金 

(報酬比例部分)              X

(経過的加算部分)        Y

(1)と(2)の合計             XYZ円   

(過去に公務員等期間がない人の場合の記載です。)

この記載の意味は次の通りです。
 

60歳まで今の報酬設定で働いて60歳で退職すると仮定したら、60歳代前半においては、受給開始年齢到達月の翌月分から特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)が1年間にX円もらえます。
 

65歳到達月の翌月分からは年金の形が変わり、老齢厚生年金(報酬比例部分)X円だけでなく、老齢厚生年金(経過的加算部分)Y円や老齢基礎年金Z円ももらえるようになり、合計年間(XYZ)円もらえます。


65歳到達後は老齢基礎年金や経過的加算部分ももらえますので、65歳までに比べて年金受取見込額合計が増えるのですね。

(「ねんきん定期便」ではわかりませんが、60歳代前半も継続して厚生年金保険被保険者として働く人の場合は、65歳到達月の翌月分からは報酬比例部分の年金額も増えます。)

 

65歳までの年金は、繰下げも繰上げもできない


このような「ねんきん定期便」の記載を見て、「65歳前からもらい始めるよりも65歳からもらい始める方が年金額が増えるので得だ。」と誤解している人がいます。


これは、年金の支給繰下げ制度(年金をもらい始めるのを遅らせる代わりに、年金額が増える制度)と勘違いしているわけです。
 

65歳到達後の老齢基礎年金や老齢厚生年金には、繰下げや繰上げの制度があります。


しかし、特別支給の老齢厚生年金は、生年月日・性別に応じて定められた受給開始年齢到達月の翌月分から65歳到達月分まで支給されるものであり、繰下げや繰上げはできませんので、ご注意下さい。


特別支給の老齢厚生年金の請求手続きを行わずに放置することを繰下げと誤解している人もいますが、請求手続きを行わないことによるメリットはありません。

 

支給停止の年金を後からさかのぼってもらうことはできないし、年金額も増えない


経営者の場合は、報酬との調整で65歳までの特別支給の老齢厚生年金が全額支給停止となる方がほとんどです。


現在支給停止となっている特別支給の老齢厚生年金を、65歳になったときや、退任したときには、さかのぼって全てもらえると思っている人が多いです。
 

さらに、支給停止となっている年金を後からもらうのだから現在の額面上の年金額よりも増額された年金を受け取れる、と勘違いしている人もいます。
 

年金が全額支給停止となっていても、毎月高額の厚生年金保険料を負担していますので、そのような誤解が生じるのかもしれません。


しかし、現在報酬との調整で支給停止されている特別支給の老齢厚生年金は、後からさかのぼってもらうことは一切できませんし、年金額が増えることも絶対にありませんので、十分ご注意下さい。
 

支給停止の年金について大きな誤解をしていたことに何年も経ってから気付いた、となると大変ですから、最初から正しい知識を持っておく必要があります。


65歳までの年金をもらいたいのであれば、65歳までの年金が支給停止とならないように退任する、報酬を引き下げる、または、報酬設定を変更する必要があります。


年金事務所の年金相談を利用する際にも、今後何歳まで厚生年金保険に加入して働くかや今後の報酬を具体的に伝えれば、それに応じた「制度共通年金年金見込額照会回答票」をもらうことができます。

 

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65歳からの社長の年金 注意点

60歳台前半の老齢厚生年金が報酬との調整で全額支給停止となることを知った社長の中には、65歳から老齢年金の形が大きく変わることを知らない人もいます。

 

65歳になると特別支給の老齢厚生年金をもらう権利がなくなり、その代わりに、老齢基礎年金と老齢厚生年金(報酬比例部分)と差額加算(経過的加算部分)がもらえます。

 

これらのうち、報酬との調整の対象により減額されるのは老齢厚生年金(報酬比例部分)だけです。

 

老齢基礎年金と差額加算(経過的加算部分)とは減額制度の対象外ですので、役員報酬がいくら高額であっても、年金請求書を提出さえすれば、全額受給できます。

 

65歳前に、年金が全額支給停止となることを知って、請求しても無駄だと思って65歳以降も請求しないままでいると、65歳からの年金のもらい漏れが発生することとなります。

 

年金の時効は5年ですので、70歳までに気づけば65歳までさかのぼって老齢基礎年金と差額加算(経過的加算部分)を一括でもらうこともできます。

 

しかし、70歳を過ぎてから気付いた場合は、時効で受給できない分が発生してしまいますのでご注意下さい。

65歳からの年金減額計算における基準額は現在46万円

65歳からは、65歳前に比べて在職老齢年金の年金支給停止額計算に用いる基準額が引き上がります。

65歳までの基準額:28万円

65歳からの基準額:46万円

(ともに、2018年度の場合です。2019年度の65歳からの基準額は、47万円です。

 

特別支給の老齢厚生年金や老齢厚生年金(報酬比例部分)の年額を12で割って算出した「基本月額」と「総報酬月額相当額」(標準報酬月額+その月以前の1年間の標準賞与額÷12)とを合算した金額が基準額を超えたら、超えた分の2分の1だけ、年金が減額されるという仕組みです。

 

65歳以降の社長の報酬をどのように設定すればいくら年金がもらえるのかを試算するためには、老齢厚生年金(報酬比例部分)の年金額がわかればシミュレーションできます。

 

しかし、ご自分の老齢厚生年金(報酬比例部分)の年金額がいくらなのかご存じない方も多いです。

 

これは何故でしょうか。

 

年金受給開始年齢到達後も厚生年金保険に加入している人の元にも毎年誕生月に「ねんきん定期便」が届くのですが、もう年金受取見込額は記載されていません。(生年月日・性別により、記載されているケースがあります。)

 

また、65歳時に届く「支給額変更通知書」や毎年6月に当該年度分の年金額を知らせてくる「年金額改定通知書」には、老齢厚生年金(報酬比例部分)がいくらであるかは記載されていません。

「基本となる年金額」や「基本額」という表示で、老齢厚生年金(報酬比例部分)と差額加算(経過的加算部分)との合算額が記載されています。

 

 ですから、年金事務所で「制度共通年金見込額照会回答票」をもらって、老齢厚生年金(報酬比例部分)の年金額がいくらなのかを確認しないと、正確な年金受給額試算ができないことがあります。

 

基金代行額の多い社長の年金減額の計算には注意

厚生年金基金にも加入の社長の在職中の年金減額計算には注意が必要です。

特別支給の老齢厚生年金や老齢厚生年金(報酬比例部分)以外に基金代行額も含めて「基本月額」を算出した上で、在職中の減額制度の計算式にあてはめる必要があるからです。

 

年金事務所発行の「制度共通年金見込額照会回答票」には基金代行額も参考表示されています。
老齢厚生年金(報酬比例部分)および基金代行額を基に計算を行えば、年金がいくら減額されるのかを算出することができます。

 

基金加入期間がかなり長い人の場合、国(厚生労働省)から支給される老齢厚生年金(報酬比例部分)に比べて基金代行額が多くなりますので、基金代行額を含まずに減額計算を行ってしまうと計算を大きく間違ってしまうこととなります。 

 

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65歳時の年金請求に関する相談、誤解はとても多い

60代前半の特別支給の老齢厚生年金の請求手続きを行った人(報酬が高いため65歳までずっと年金が全額支給停止の人も含みます。)の元に、65歳到達月の初め頃、簡易なハガキ形式の年金請求書が届きます。

 

この年金請求書は、65歳になる誕生月の末日(1日生まれの人は前月末日)までに日本年金機構に返送することとなっています。

 

この年金請求書は、65歳からの老齢基礎年金・老齢厚生年金についての請求書なのですが、65歳からのこれらの年金には、支給繰下げ制度もあります。

 

そこで、老齢基礎年金・老齢厚生年金のそれぞれについて、66歳以降に繰下げ受給をする予定かどうか、65歳時点での希望を通知する欄があります。

 

年金請求書の「繰下げ希望欄」には、次のいずれかを希望する場合のみ、いずれかを○で囲むこととなっています。

・老齢基礎年金のみ繰下げ希望

・老齢厚生年金のみ繰下げ希望

 

老齢基礎年金・老齢厚生年金とも繰下げしないで65歳到達月の翌月分から受給したい場合は、どちらにも〇を付けずに返送します。

 

老齢基礎年金・老齢厚生年金とも、66歳以降に繰下げ受給をするつもりの人は、ハガキ形式の年金請求書を返送しないこととなっています。

 

65歳からの老齢年金の受給の仕方は4通り

 結果として、65歳からの年金の受給の仕方は次の4通りあることとなります。

1.老齢厚生年金のみ原則通り65歳から受給し、老齢基礎年金のみ繰下げ待機

2.老齢基礎年金のみ原則通り65歳から受給し、老齢厚生年金のみ繰下げ待機

3.老齢基礎年金・老齢厚生年金とも原則通り65歳から受給

4.老齢基礎年金・老齢厚生年金とも繰下げ待機
 

65歳からの老齢年金の繰下げ制度は、老齢年金の中でも最も理解が難しい箇所の一つです。

 

特に、在職中の年金減額制度の対象となる人が多い経営者層の場合は、多くの人が繰下げ制度と年金減額制度との関係について誤解をしています。

 

老齢厚生年金(報酬比例部分)が全額支給停止の人は、繰下げに関する誤解に注意
 

現在の報酬設定のままでは65歳以降ずっと老齢厚生年金(報酬比例部分)が全額支給停止となる人が、老齢厚生年金を繰下げたとしても老齢厚生年金(報酬比例部分)は一切増額されません。

 

この場合、もともと報酬との調整による減額制度の対象外である差額加算(経過的加算部分)は、繰下げして受給開始を遅らせることによって、老齢基礎年金の繰下げと同様、繰下げ月数×0.7%だけ年金額が増額されます。

 

しかし、ずっと支給停止であった老齢厚生年金(報酬比例部分)は繰下げたとしても全く増額されません。

 

この点については、次のような誤解をしている社長も多いのでご注意下さい。
「報酬が高いため年金が全額支給停止となるのであれば、特に今受給しなくても生活には困らないので繰下げをして後でもらおう。繰下げすれば年金額も増える。70歳まで繰下げたとしたら、42%(60月×0.7%)増額された年金を一生涯受給できる。」

 

65歳以降も厚生年金保険に加入した人の場合、65歳以降の加入記録も反映されて70歳到達月の翌月分以降の額面の年金額が増額されますが、そのことと混同しないようにご注意下さい。

 

一般に繰下げを選択している人の割合は極めて少ないものの、経営者層に限ってみると、老齢基礎年金のみ繰下げ希望に〇を付けて返送した人だけでなく、老齢厚生年金のみ繰下げ希望に〇を付けて返送したという事例やハガキを返送していない事例にも遭遇することがあります。

 

そのような選択をしている経営者の中には、制度に関する誤解をしている人もいます。

 

ハガキ形式の年金請求書の返送期限が近付いた頃、どのような選択肢を選べばよいのかわからずに、困って相談いただくことも大変多いです。

 

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70歳からの年金に関する注意点

70歳になると、代表取締役や取締役等として法人から報酬を受けていても、厚生年金保険の被保険者ではなくなりますので、もう厚生年金保険料を負担する必要はなくなります。

 

ですから、70歳からは老齢厚生年金(報酬比例部分)も報酬との調整が行われないで全額もらえる、と期待している経営者が多いです。

 

しかし、70歳になって厚生年金保険の被保険者ではなくなった後も、法人から報酬を受けている限り、厚生年金保険の「70歳以上被用者」という形で引き続き年金減額制度の対象者となります。(70歳以降の年金減額の仕組みは60代後半の場合と同様です。)

 

厚生年金保険料はもう払わないのに年金は引き続き減額される、という点がわかりにくいようですので、ご注意下さい。

 

なお、75歳になると健康保険の被保険者資格も喪失し後期高齢者医療制度の被保険者となりますが、法人から報酬を受けていると引き続き「70歳以上被用者」のままですので、やはり年金減額制度の対象者のままです。

70歳、75歳になって初めて勘違いに気付く人も多いですので、ご注意下さい。)

 

とにかく何歳になっても会社経営者は年金減額制度の対象者のままですので、役員報酬と老齢厚生年金(報酬比例部分)の額に応じて年金が減額されるということを、なるべく早い段階から知っておく必要があります。

 

70歳以上の厚生年金保険関係の届出漏れには注意


70歳以上被用者」については、会社が「厚生年金保険70歳以上被用者該当届」や「厚生年金保険70歳以上被用者算定基礎・月額変更・賞与支払届」で報酬月額や賞与額を届け出る必要があります。

 

これらの届出が必要なことを会社が知らなかったり、失念して届出漏れとなっていると、「70歳以上被用者」について老齢厚生年金(報酬比例部分)の減額が正しく行われなくなってしまいますので、注意が必要です。

70歳以上の年金減額制度がスタートしたのは、平成1941日からです。

 

当時70歳未満であった人(昭和1242日以降生まれの人)のみを対象として、70歳以降も報酬・賞与と年金との調整が行われることとなりました。

 

当時70歳以上であった人(昭和1241日以前生まれの人)は、報酬がいくら高額でも、老齢厚生年金(報酬比例部分)は一切減額されず全額もらえていました。

 

ところが、平成27101日からの法改正で、同日以降は昭和1241日以前生まれの人であっても在職中の減額制度の対象となりました。

 

それに伴い、昭和1241日以前生まれの人であっても「70歳以上被用者」については「70歳以上被用者該当届」や「70歳以上被用者算定基礎・月額変更・賞与支払届」を会社が届け出る必要があることとなりました。

 

届出漏れにはご注意下さい。

 

なお、昭和1241日以前生まれの人で、平成27930日以前から引き続き勤務していた人の場合は、平成27101日以降在職中の年金減額制度の対象となる場合でも、年金支給停止額が特別に少なくなるような「激変緩和措置」が適用されることとなってます。この場合、(基本月額+総報酬月額相当額)×10%が支給停止額の上限となります。

70歳以降の「制度共通年金見込額照会回答票」には注意


60代前半のうちから70歳以降の年金受取見込額について、正しい情報を持っている経営者にお目にかかることはほとんどありません。

 

65歳前に年金事務所の年金相談を利用したとしても、70歳以降の年金受取見込額が記載された回答票までもらって帰る人は少ないでしょう。

しかし、経営者の場合、70歳以降も高額報酬で働く人も多くおられます。

 

70歳以降の分の回答票をもらうためには、70歳以降まで在職予定か否かや在職の場合の報酬設定はどうするかを伝えた上で、条件を正しく入力してもらわないと、正しい試算結果が出力されません。
 

70歳以降の制度共通年金見込額照会回答票は、試算の前提となる条件の伝え間違いや入力誤りが発生しやすいので、注意が必要です。

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在職中の年金減額制度(在職老齢年金制度)の基礎知識

在職中の年金支給停止額は、次の計算式で算出できます。

 

・年金支給停止額(月額)=(基本月額+総報酬月額相当額-基準額)÷2

 

計算式の意味は、「年金の月額換算額と会社から受ける報酬の月額換算額とを合算して基準額を超えたら、超えた分の半分だけ年金(月額)を減額します」ということです。

 

基準額は、65歳までなら28万円、65歳以上なら46万円となります。
(平成29年度の場合)

 

計算式自体はそれほど難しくないのですが、誤解をして計算を間違えてしまっている経営者も多いところです。
 

予想していたのと異なる年金額が支給されるという通知が届いて、なぜだかわからずにご相談いただくことがあります。

 

誤解のパターンは、大きく分けると次の4つです。

 

1.「基本月額」を間違って計算している

2.「総報酬月額相当額」を間違って計算している

3.基準額を間違って計算している

4.その他

 

「基本月額」に関するよくある間違い
 

「基本月額」とは、減額の対象となる年金の月額換算額のことです。
 

65歳までであれば、「特別支給の老齢厚生年金÷12」のことであり、65歳以上であれば、「老齢厚生年金(報酬比例部分)÷12」のことをいいます。
 

65歳まで・65歳以上を問わず、基金代行額がある場合は基金代行額も含めて基本月額を算出するのですが、基金代行額を含まずに試算してしまっている人もいます。

 
65歳以上の場合は、老齢厚生年金(報酬比例部分)以外に、老齢基礎年金や差額加算(経過的加算額)や加給年金額を含めて基本月額を算出してしまっているケースもあります。

 

「総報酬月額相当額」に関するよくある間違い


「総報酬月額相当額」とは、厚生年金保険の適用事業所から受ける報酬・賞与の月額換算額のことで、次の通り計算されます。
 

・総報酬月額相当額=標準報酬月額+その月以前の1年間の標準賞与額の総額÷12

 

「総報酬月額相当額」は厚生年金保険被保険者や厚生年金保険70歳以上被用者について会社が届け出る「報酬月額算定基礎届」「報酬月額変更届」「賞与支払届」「70歳以上被用者該当届」「70歳以上被用者算定基礎・月額変更・賞与支払届」等により毎月自動計算されます。

総報酬月額相当額の計算式では、標準報酬月額を用いて計算すべきところを報酬月額を用いて計算している誤りが多いです。
 

その他、次のような事例もあります。

・その月以前の1年間に賞与を受給していたのに、標準賞与額の総額÷12を算入していない。

・その月以前の1年間の標準賞与額の総額ではなく、前年・前年度等誤った期間の標準賞与額の総額を用いて計算している。

・厚生年金保険法の標準賞与額でなく、健康保険法の標準賞与額を用いて計算している。

・標準賞与額ではなく、賞与実額を用いて計算している。

 

基準額に関するよくある間違い


在職中の年金減額計算に用いる計算式中の基準額は、年度によって1万円単位で改定されることがあるので毎年度確認が必要です。

基準額改定を反映していない書籍やネット上の情報を見て計算を間違えている事例は、65歳以上の人に多く見られます。

 

65歳以上の基準額は平成29年度は46万円ですが、平成27年度・平成28年度の基準額47万円や厚生年金保険法第46条第3項に記載の48万円を用いて計算しているケースがあります。

 

基準額の改定が行われる場合は、年金額改定と同様、年度ごとに行われますので、4月分(615日支給分)の年金から改定の影響を受けることとなります。

その他


65歳までは28万円・65歳以上は46万円という基準額だけが記憶に残っていて、報酬月額が28万円や46万円を超えなければ年金は減額されない、と誤解している経営者も多いです。

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社長が厚生年金保険の資格を喪失して老齢年金を全額受け取る方法(退任して、年金減額制度の対象者から外れる。)

代表取締役等常勤役員が年金減額の対象者でなくなる方法の一つ目として、代表取締役等常勤役員を退任するという方法があります。

 

在職中の年金減額制度は、厚生年金保険の被保険者や70歳以上被用者として会社から報酬を受けている人だけに適用されるものです。

 

ですから、退任して厚生年金保険の被保険者や70歳以上被用者でなくなれば、年金は一切減額されずに全額受給することができます。

 

ちょうど後継者が代表取締役を引き継ぎ自身は引退するというケースであれば、このような選択肢が考えられます。

 

代表取締役一人だけの一人法人が法人を解散して「個人成り」した場合等も、年収・所得がいくら多くても、年金は減額されず全額受給できるようになります。

実態が年金減額制度の対象外となっていることが必要


しかし、代表取締役等を引退した後も、厚生年金保険の被保険者や70歳以上被用者となるべき働き方をする場合は、引き続き報酬と年金との調整による年金減額の対象となるので、注意が必要です。

従業員の場合と異なり役員の場合は、厚生年金保険の被保険者・70歳以上被用者となる要件(=年金減額制度の対象となる要件)が厳しめとなっています。

 

「正社員の4分の3未満の時間(日数)しか会社に行かないので、報酬が高くても年金は全額もらえますよね。」という質問はとても多いですが、従業員と異なり役員の場合は、いわゆる「4分の3基準」(1週の所定労働時間・1月の所定労働日数)を用いて判断されるわけではありません。


法人の代表者や役員については、労働の対償として法人から報酬を受けているのであれば、厚生年金保険の被保険者や70歳以上被用者となるのが原則です。

 

労働の対償として法人から報酬を受けているといえるかどうかは、「その業務が実態において法人の経営に対する参画を内容とする経常的な労務の提供であり、かつ、その報酬が当該業務の対価として当該法人より経常的に支払いを受けるものであるかを基準に判断」されることとなっています。

 

少し難しいですが、具体的には以下の判断材料例を参考にして、個別の事案ごとに実態を踏まえて総合的に判断されることとなっています。 

  当該法人の事業所に定期的に出勤しているかどうか。

  当該法人における職以外に多くの職を兼ねていないかどうか。

  当該法人の役員会等に出席しているかどうか。

  当該法人の役員への連絡調整または職員に対する指揮監督に従事しているかどうか。

  当該法人において求めに応じて意見を述べる立場にとどまっていないかどうか。

  当該法人等より支払いを受ける報酬が社会通念上労務の内容に相応したものであって実費弁償程度の水準にとどまっていないかどうか。

 

厚生年金適用事業所において厚生年金保険被保険者・70歳以上被用者となるべき実態の人がなっていないことが年金事務所調査で指摘された場合、本来もらってはいけないのに受給していた年金は返還の必要が生じます。

 

不明点がある場合は、事前に年金事務所にご相談下さい。 



(注)従業員の場合の「4分の3基準」:厚生年金保険法第12条(適用除外)第5項等参照(最新の条文を確認下さい。)
概要は、日本年金機構HPでも確認できます。

https://www.nenkin.go.jp/faq/kounen/kounenseido/hihokensha/20140902-07.html
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2017/20170315.html
 

 

長期加入者の特例は退職している人のみが対象

 

生年月日・性別より、65歳前の特別支給の老齢厚生年金としては報酬比例部分のみを受ける人であっても、厚生年金保険に44年(528月)以上加入し、被保険者資格を喪失しているならば、報酬比例部分だけでなく定額部分も受給できることとなります。

 

長年厚生年金保険に加入した人への優遇制度で、経営者層からは相談も結構あります。


この長期加入者の特例ももちろん、実態が厚生年金保険の被保険者とならなくてよい要件を満たしている人だけが対象となりますので、注意が必要です。

 

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年金復活プラン

社長が報酬を下げて年金受給額を増やす方法(役員報酬を引き下げる。)

代表取締役等役員年金減額制度を逃れる方法としては、役員報酬を引き下げる選択肢があります。


代表取締役を後継者に譲り、取締役会長等として厚生年金保険の被保険者や70歳以上被用者として働き続ける場合に、この選択肢が採用されることがあります。


後継者がいない場合でも、もともと報酬月額がそれほど高くなかった場合等は、報酬月額引き下げを検討される場合もあります。


60歳台前半と65歳以降とでは年金減額計算式における基準額が28万円・46万円と異なりますので、基本月額を確認して報酬月額を引き下げることとなります。

 

この場合、次の3点を理解した上で、早めに報酬減額計画を立ててシミュレーションを行うことが必要です。

1.役員報酬の変更可能時期が事業年度開始から3か月以内と限られていること

2.報酬月額を一定額以上引き下げても、引き下げ後の報酬を連続3か月支給して、4カ月目からしか標準報酬月額・総報酬月額相当額が下がらないので、それ以降の月分からしか年金受給額が増額されないこと。

3.年金は、前々月分・前月分の2か月分を偶数月の15日に支給となること。

 

なお、役員の報酬月額を大幅に引き下げて報酬月額変更届を年金事務所に提出する場合(原則として、標準報酬月額等級が5等級以上下がる場合)は、次の書類の添付が必要となります。
 

1.報酬月額引き下げを決議したことが確認できる書類の写し(株主総会または取締役会の議事録、代表取締役による報酬決定通知書等)

2.賃金台帳等役員報酬支給額実績(変更前の報酬支給月および変更後の報酬支給月連続3か月分)が確認できる書類の写し

 

 夫の年金減額を防ぐために夫婦の報酬月額を入れ替えている事例の注意点

 

夫婦で法人の代表取締役・取締役となっていて、代表取締役(例えば夫)が年金減額を逃れるために、次のように夫婦の報酬月額を入れ替えている事例を見ることがあります。
 

代表取締役(夫):報酬月額100万円→報酬月額30
・取締役(妻):報酬月額30万円→報酬月額100万円


小規模法人において、妻がまだ年金受給年齢を迎えていない場合や、年金受給年齢を迎えていても夫に比べて年金額が少ない場合によく見られます。


実際に代表取締役と取締役を交代したわけではなく、単に夫の年金受給のためだけに夫婦の報酬月額を入れ替えている、というものです。

この場合、取締役の報酬額が職務執行の対価として適切な額かという問題とは別に、次のような問題が生じますので、注意が必要です。
 

・報酬入替後に代表取締役(この事例では夫)が死亡した場合、取締役(妻)が代表取締役(夫)の死亡による遺族厚生年金を受給できない。


夫の死亡当時の「生計維持関係」認定における妻の収入・所得要件を満たさないため、妻は遺族厚生年金がもらえなくなってしまうということですね。
(注)「生計維持関係」が認定されるためには、生計同一要件、収入・所得要件の両方を満たす必要があります。

遺族厚生年金をもらうためには、受給権者(この事例では妻)の収入・所得(一時的なものを除いた額)が原則として次のいずれかの基準を満たしていることが必要です。

・前年の収入(前年の収入が確定していない場合は前々年の収入)が年額850万円未満

・前年の所得(前年の所得が確定していない場合は前々年の所得)が年額655.5万円未満
 

妻の収入・所得がこれらの基準額を超えていても、おおむね5年以内に基準額未満となることが夫の死亡時に客観的に予測可能であった場合には例外的に生計維持関係があると認定されますが、役員の場合は従業員と異なり定年もありませんので、この例外措置を認めてもらうための証明は一般的に難しいでしょう。
 

代表取締役の死亡による遺族厚生年金を配偶者である取締役等が受けたいのであれば、配偶者の年収は、役員報酬以外の恒常的な収入・所得も含めて基準額未満に抑えておくことが重要です。

 

(注)死亡した人の夫で遺族厚生年金を受給できるのは、死亡当時生計維持されていた55歳以上の夫だけです。そして、実際に遺族厚生年金が支給されるのは60歳からとなります。(夫が遺族基礎年金の受給権を有する場合を除く。)

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社長が報酬の設定を変更して年金受給額を増やす方法(役員報酬設定を変更する。)

上述の、役員報酬を引き下げて年金受給額を増やす方法に類するもので、役員報酬以外の会社から支払われる次のようなお金を活用する手法について、インターネット上等で情報提供されていることがあります。

・社長が会社に貸している不動産の賃貸料

・社長が会社に貸したお金の返済金。

 

これらは、賃貸借やお金の貸し借りの実態が伴っているのであれば、会社から受けるお金であっても労働の対償として受けるものではありませんので、厚生年金保険法上の報酬にも賞与にも該当しません。
 

ですから、役員報酬とは別にこれらのお金を会社から受けていたとしても、年金減額には影響しません。

 

その他にも様々なパターンがありますが、報酬・賞与の定義は厚生年金保険法第3条第1項に規定されていますので、税法の規定等を類推して判断するのではなく、厚生年金保険法上の報酬・賞与に該当しないものかどうかを確認しておく必要があります。

 
 

役員報酬設定変更による年金減額への対応の注意点

 

その他、代表取締役等役員の報酬設定を変更して、年金減額に対応する方法も考えられます。

 

具体的には、定期同額給与以外の役員給与等も活用して役員報酬設定を変更することで、設定によっては、年金支給停止額を減らすことができるようになります。

この場合も、やはり、次の3点を理解した上で、早めに報酬設定シミュレーションを行うことが必要です。

 

1.役員報酬の変更可能時期が事業年度開始から3か月以内と限られていること

2.報酬月額を一定額以上引き下げた場合は、引き下げ後の報酬を連続3か月支給して、4カ月目からしか標準報酬月額・総報酬月額相当額が下がらないこと

3.年金は、前々月分・前月分の2か月分を偶数月の15日に支給となること

 

役員報酬設定としては何パターンも考えられますが、どのような報酬設定とするかによって、年金受給額や社会保険料への影響だけでなく、会社財務や資金繰り、本人の手取り収入、役員退職金への影響等考慮すべき事項が多くなりますので、注意が必要です。

 

報酬設定を変更する役員が会社に複数いたり、役員が他の法人の役員も兼ねているような場合は、シミュレーションには結構手間がかかります。

 

なお、報酬月額の算定については、厚生年金保険法第24条第1項に規定された注意すべき特例があります。

これは、被保険者の報酬月額が毎年71日~10日に提出する算定基礎届や、報酬月額が大きく変動した場合に提出する月額変更届等に記載した内容によって算定することが困難であるときや、それらによって算定した額が著しく不当であるときは、実施機関(一般企業勤務者の場合は厚生労働大臣。厚生労働大臣の権限にかかる事務は日本年金機構に委任されています。)が算定する額を報酬月額とする、というものです。

 

健康保険組合加入企業の場合は、健康保険の報酬月額算定の特例については各健康保険組合の規約の定めによりますので注意が必要です。(健康保険法第44条第1項・第2項)

 

これらの報酬月額算定の特例規定だけでなく、日本年金機構や旧社会保険庁時代の古い重要通達等も無視して、典型的な報酬設定を形式的にだけ真似をしてしまっている事例に遭遇することもあります。

 

形式的に会社帳簿上の勘定科目間の精算で帳尻合わせをすれば問題ない、というような間違ったアドバイスがされている例もみられます。

 

実態が伴っていない場合は、年金事務所の調査の際に指摘を受けて年金を返還すべきこととなる可能性がありますので、ご注意下さい。

もちろん、今後の法改正や通達変更等があった場合は、報酬設定を変更しても年金受給効果がなくなる可能性もありますので、最新の情報にも注意を払う必要があります。

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