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経営者の在職老齢年金計算に関するよくある誤解4パターンとは?

 (2019年9月17日)

年金と報酬との調整(在職老齢年金制度)に関して、経営者からいただく相談では、次のようなものがとても多いです。


相談例1:「報酬月額60万円の私は、働きながら年金をいくらもらえますか?」


相談例2:「年金額200万円の私は、働きながら年金をいくらもらえますか?」


しかし、報酬月額だけでも、年金合計額だけでも、働きながらもらえる年金額は決まりません。


この点について理解いただくために、在職老齢年金制度の基本を確認してみましょう。


厚生年金保険の被保険者または70歳以上被用者として働いている間の在職老齢年金制度による年金支給停止額は、次の計算式で算出できます。


・年金支給停止額(月額換算額)=(基本月額+総報酬月額相当額-基準額)÷2


・基本月額とは:
報酬・賞与との調整の対象となる年金額÷12

具体的には、

・65歳まで(65歳到達月分まで)の年金支給停止額を計算する場合は、
 基本月額=特別支給の老齢厚生年金÷12
・65歳から(65歳到達月の翌月分以降)の年金支給停止額を計算する場合は、
基本月額=老齢厚生年金(報酬比例部分)÷12
となります。


(注)65歳までも65歳からも、厚生年金基金等から支給される基金代行額がある場合は、次の通り、
基金代行額も含めて計算されます。

・65歳まで(65歳到達月分まで)の年金支給停止額を計算する場合は、
基本月額=(特別支給の老齢厚生年金+基金代行額)÷12
・65歳から(65歳到達月の翌月分以降)の年金支給停止額を
計算する場合は、
基本月額={老齢厚生年金(報酬比例部分)+基金代行額}÷12


・総報酬月額相当額とは:
標準報酬月額+その月以前の1年間の標準賞与額の総額÷12

(注)70歳到達月の翌月以降は、標準報酬月額に相当する額+その月以前の1年間の標準賞与額および標準賞与額に相当する額の総額÷12


年金支給停止額計算式のざっくりとした意味は、
「調整の対象となる年金の月額換算額と会社から受ける報酬・賞与の月額換算額との合計額が基準額を超えたら、超えた分の半分だけ年金(月額)を支給停止します」ということです。


基準額は、
・65歳まで(65歳到達月分まで)の年金支給停止額を計算する場合は、28万円
・65歳から(65歳到達月の翌月分以降)の年金支給停止額を計算する場合は、47万円です。
(令和元年度の場合)


(注1)「報酬」とは:賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働の対償として受ける全てのものをいいます。
ただし、臨時に受けるものおよび三月を超える期間ごとに受けるものは、除きます。(厚生年金保険法第3条第3項)

(注2)「賞与」とは:賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働の対償として受ける全てのもののうち、三月を超える期間ごとに受けるものをいいます。
(厚生年金保険法第3条第4項)

(注3)法人が代表取締役等役員に毎月支給する「定期同額給与」は「報酬」にあたります。
「事前確定届出給与」等は、三月を超える期間ごとに支払われるもの(つまり、年3回以下支給のもの)なら「賞与」、年4回以上支給のものなら「報酬」となります。


以上の年金支給停止額の計算式をみるとわかる通り、
1.「基本月額」
2.「総報酬月額相当額」を計算するための報酬月額、および、その月以前の1年間の賞与支給実績
3.年齢(65歳までか65歳からか)

の3つによって、
働きながらもらえる年金額が決まります。


在職老齢年金の計算式自体はそれほど難しくないのですが、誤解をして計算を間違えてしまっている経営者が多いところです。


年金証書や各種通知書に記載された年金額が、思っていたものと違う、という相談も多いところですが、在職老齢年金制度について誤解をしていたため、予想と異なる年金額を受けることとなった事例も見られます。


私(奥野)は、長年全国の経営者から在職老齢年金についての相談を受けるうちに、経営者の誤解のパターンは大きく分けると4つあることに気が付きました。



そこで、以下に、よくある誤解4パターンについて、一つ一つ解説していきたいと思います。

 

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1.「基本月額」を間違っているため在職老齢年金計算が間違っているパターン

年金と報酬との調整(在職老齢年金制度)に関するよくある誤解4パターンの1つ目は、


●「基本月額」を間違って計算している

です。


在職老齢年金制度は、
1.年金

2.給与
との調整の対象なのですが、調整の対象となる年金額の方を間違えている、というパターンの誤解です。


「基本月額」とは、在職老齢年金制度の対象となる年金の月額換算額のことです。


65歳到達月分までであれば、「特別支給の老齢厚生年金÷12」のことであり、65歳到達月の翌月分以降であれば、「老齢厚生年金(報酬比例部分)÷12」のことをいいます。


●よくある間違い事例


65歳までも65歳からも、過去に厚生年金基金加入期間があり基金代行額がある場合は、基金代行額も含めて基本月額を算出するのですが、含まずに計算している人がいます。


公務員期間や私立学校教職員期間について支給される老齢厚生年金(報酬比例部分)や退職共済年金(報酬比例部分に相当する部分)も含めて基本月額を算出するのですが、含まずに計算しているケースがあります。
 

65歳以上の場合は、老齢厚生年金(報酬比例部分)以外に、老齢基礎年金、老齢厚生年金(経過的加算部分)や加給年金額も含めて基本月額を算出してしまっているケースがあります。


65歳から、70歳からの年金額改定による老齢厚生年金(報酬比例部分)の増額分を含めないで基本月額を計算してしまっているケースもあります。


65歳からの老齢厚生年金を繰下げたことによる増額分(「繰下げ加算額」)は含まずに基本月額を算出する点にも注意が必要です。


 

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2.「総報酬月額相当額」を間違っているため在職老齢年金の計算が間違っているパターン

 「総報酬月額相当額」とは、厚生年金保険の適用事業所から受ける報酬・賞与の月額換算額のことで、次の通り計算されます。

 

・総報酬月額相当額=標準報酬月額+その月以前の1年間の標準賞与額の総額÷12

(注)70歳到達月の翌月以降は、標準報酬月額に相当する額+その月以前の1年間の標準賞与額および標準賞与額に相当する額の総額÷12

 

「総報酬月額相当額」は厚生年金保険被保険者や厚生年金保険70歳以上被用者について会社が届け出る「算定基礎届」「月額変更届」「賞与支払届」等により毎月自動計算されます。

 

●よくある間違い事例

総報酬月額相当額の計算間違いでは、標準報酬月額を用いて計算すべきところを報酬月額を用いて計算している誤りが最も多いです。

 

標準報酬月額等級表のみかた(報酬月額と標準報酬月額との対応関係)を間違えていることによる計算誤りもあります。

 

報酬月額の変動により標準報酬月額が改定されるべきところ、従前の標準報酬月額を用いて計算している誤りもあります。

 

その他、次のような事例もあります。

・その月以前の1年間に賞与(事前確定届出給与等)を受給していたのに、標準賞与額の総額÷12を算入していない。

・その月以前の1年間の標準賞与額の総額ではなく、前年・前年度など誤った期間の標準賞与額の総額を用いて計算している。

・標準賞与額ではなく、賞与実額を用いて計算している。

・厚生年金保険法の標準賞与額でなく、健康保険法の標準賞与額を用いて計算している。

 

・厚生年金保険法上報酬・賞与に含まれないものを含んで計算している

 例)社長が個人として会社に不動産を貸して、会社から受けている地代・家賃

   社長が個人として会社に貸し付けていたお金の返済金

   株主として会社から受ける配当金

   個人として他社から受ける講演報酬や原稿料
   など

 

・厚生年金保険法上報酬・賞与に含まれるものを含まずに計算している

 例)通勤手当等各種手当

   住宅・食事等現物給与()

   他社から代表取締役等として受ける報酬・賞与

   など


()現物給与の価額は、厚生労働大臣が定めることとなっています。現物給与の価額は毎年度厚生労働省告示により改定されますので、当年度の価額を確認する必要があります。(平成314月からの現物給与の価額は、以下より確認できます。)

https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/hoshu/20150511.files/2019.pdf

 

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3.「基準額」(2019年度は28万円・47万円)を間違っているため在職老齢年金の計算が間違っているパターン

在職老齢年金計算式における「基準額」(28万円・47万円)は、年度によって1万円単位で改定されることがありますので、毎年度確認が必要です。

 

65歳以上の人の場合、基準額改定を反映していない書籍やネット上の情報を見て計算を間違えている事例が多くみられます。

 

65歳到達月の翌月分以降の年金支給停止額を計算する際の基準額は令和元年度は47万円ですが、平成30年度の基準額46万円や厚生年金保険法第46条第3項に記載の48万円を用いて計算しているケースがあります。

 

基準額の改定が行われる場合は、年金額改定と同様、年度ごとに行われますので、4月分(615日支給分)の年金から改定の影響を受けることとなりますが、そのことを知らない人もいます。

 

65歳到達月の翌月分の年金から基準額が上がることを知らない人も多いです。 

 

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4.その他(在職老齢年金制度のしくみ自体を理解していないことによって計算が間違っているパターン)

65歳までは28万円・65歳からは47万円という基準額だけが記憶に残っていて、「報酬月額が」28万円や47万円を超えなければ年金は支給停止されない、と誤解している経営者も多いです。

 

(このタイプの間違いはとても多いです。)

 

例えば、65歳到達月の翌月分以降の老齢厚生年金(報酬比例部分)が144万円、報酬月額47万円(標準報酬月額47万円)なら、
 

年金支給停止額(月額換算額)=(基本月額12万円+総報酬月額相当額47万円-47万円)÷26万円となり、老齢厚生年金(報酬比例部分)は半額支給となります。

 

全額もらえる報酬設定をしたつもりが半額しか支給されないと、思惑がまったく異なりますので、注意が必要です。

 

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