60歳以上現役社長の老齢厚生年金受給・役員報酬最適化なら滋賀県大津市の労務財務の専門家・FP奥野文夫事務所にお任せください!
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(2018年10月16日)
65歳からの老齢基礎年金や老齢厚生年金を66歳以降の任意の月まで繰下げて請求するつもりの経営者から、「私が亡くなったら年金はどうなるのですか?」との質問を受けることがあります。
この点については、以前にも、次の二つに分けて詳しく解説したことがあります。
1.老齢基礎年金・老齢厚生年金はどうなるか
2.遺族厚生年金はどうなるか
このうち、1についてご質問をいただきましたので、今回はこの点についてお話したいと思います。
例えば、65歳からの老齢基礎年金や老齢厚生年金を繰下げて70歳からもらうつもりであった社長(男性)が69歳で亡くなり、社長と生計を同じくしていた奥さんが残されたとします。
この場合、亡くなった社長が生前に請求していればもらえたはずの65歳からの年金(繰下げ増額されない金額)を奥さんは一括でもらえます。(「未支給」分の年金をもらう、といいいます。)
また、奥さんが亡くなった社長によって生計を維持していた場合は、奥さんは遺族厚生年金ももらえます。
(「生計を維持していた」とは、社長の死亡当時社長と生計を同じくしており、かつ、原則として奥さんの前年の年収が850万円未満だった、ということです。)
この点について、
「繰下げた年金を70歳からもらうつもりの夫が、繰下げ請求する前に亡くなって、遺族厚生年金をもらえるようになった場合は、その時点まで繰下げ増額した年金をもらえる」と書いた本を読みましたが、どちらが正しいのでしょうか、というご質問です。
結論から言いますと、その本に書いてあることは、そのような内容ではありません。
少しわかりにくいのですが、その本に書いてある内容は、正しくは、例えば、次のようなことです。
「自分の老齢基礎年金を70歳まで繰下げてもらうつもりの私(妻)が69歳の時に、(夫が)亡くなって、(夫の死亡による)遺族厚生年金を私(妻)がもらえるようになった場合は、私(妻)は、夫死亡の時点まで繰下げて増額した老齢基礎年金をもらうことができる」
つまり、その本の文章は、夫の死亡によって妻がもらえる「未支給」分の年金について述べた文章ではないのですね。
妻が自分の老齢年金を70歳まで繰下げるつもりでいたところ、妻が69歳のときに夫が亡くなったら、妻自身の老齢年金の繰下げ増額率は、夫死亡時点で固定されるということを
解説した文章なのですね。
(請求が遅れてもそれ以上は自分の老齢年金は増額されないということです。)
ですから、私(奥野)が解説したことと、その本に書いてあることは、両方正しいです。
(前者は、繰下げ待機中の夫がもらうはずだった老齢年金の「未支分」についての話であり、後者は、妻自身の老齢年金の繰下げの話です。シチュエーションが全く違います。)
パート・アルバイト職員として採用を考えている人から、「社会保険に入りたくない」と言われて困ったことはないでしょうか。
もとより、社会保険に加入すべき条件は法律で定められていますので、個別の会社や従業員が任意に加入を逃れることはできません。
入りたくないのであれば、社会保険に加入しなくてもよい労働条件で働けばよいことです。
ただ、「社会保険に入りたくない」という従業員に対して、「法律で決まっているから入る必要がある」と言うだけでなく、「社会保険に入るとこんなメリットがありますよ」と説明できるようなわかりやすい資料はないか、と経営者等から相談を受けることはよくあります。
最近、厚生労働省が作成した「健康保険・厚生年金に加入できないか確認しましょう」という簡易なチラシが、各市町村窓口や各市町村のホームページなどに掲載されています。
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T181001S0021.pdf
既にご覧になった方も多いと思いますが、こういった資料を印刷して説明するのも一つの手ですね。
(2018年10月24日)
昔から、「法人でも従業員5人未満なら厚生年金に加入しなくてもよいのですよね。」という質問を、多くの経営者から受けてきました。
結論からいいますと、法人なら、従業員人数に関わらず厚生年金(+健康保険)に加入すべきこととなっています。
従業員数が0人で、社長一人の法人であっても加入すべきこととなっています。
しかし、「以前社会保険事務所の職員から、従業員5人未満の法人は厚生年金に加入できないと聞いた。だから、加入していない。」という経営者がいまだに多いです。
ですから、ここ数年、年金事務所(昔の社会保険事務所です)からの社会保険に加入しなさいという文書が何度も届いても放置しているケースがみられます。
「入れないと言っておきながら、今さら入れとはどういうことか。」ということですね。
特に、法人の役員として働いて報酬を受けていながら厚生年金に加入せずに、結果として年金を不正受給しているケースでは、今の報酬を受けながら厚生年金に入ると
年金が支給停止されてしまうので、入りたくないという
人が多くいます。
この件については、今でも質問が多いので、説明しておきます。
・確かに昭和61年3月31日までは、厚生年金に強制加入となる事業所の要件に「常時5人以上の従業員を使用している」というものがありました。
しかし、公的年金制度の大改正があった昭和61年4月1日以降は、従業員数が常時5人未満であっても、法人の事業所であれば厚生年金は強制適用と変わりました。
(当時、実際には、次のように段階的に強制適用になりました。
・昭和61年4月から一部の業種の法人で5人未満の事業所も強制適用になりました。
・その後、昭和62年4月1日から平成元年3月31日までの間に、段階的に他の業種の法人で5人未満の事業所も強制適用になりました。
ですから、法律上5人未満の法人で厚生年金に加入しなくても
よかった時からは、もう30年以上経っています。)
平成元年4月以降は、5人未満の法人も強制加入となっています。
法律が改正されたことを知らなかったからといって許されることはありませんので、注意が必要です。
なお、法人化していない個人事業の事業所の場合は、今でも、ほとんどの業種で、従業員数5人未満なら、社会保険は強制適用ではありません。
また、サービス業(旅館、料理店、飲食店、理容業)、第一次産業、弁護士等の事務所、神社・寺・協会等の個人事業は、従業員数5人以上であっても、社会保険は強制適用ではありません。
社長の年金相談の実務や関連する諸問題について講演して下さいと、某県の社会保険労務士の団体から依頼を受けました。
参加予定人数は90名程度だそうです。
書籍『社長、あなたの年金、大損してますよ!』『現役社長・役員の年金』に記載した事例などを題材に話す予定です。
参加者は全員年金の専門家です。
年金事務所窓口や金融機関の年金相談会で主にサラリーマン向けの年金相談に日常的に従事されている方も多く参加されるのではないかと思います。
ですので、サラリーマンの年金とは異なる社長の年金の特異性や注意すべきことなど、通常の年金専門書・解説書には書かれていない内容について解説する形になると思います。
参加された社会保険労務士さん達が、学んだことを顧問先の社長さん方にお伝えいただくことで、年金について誤解される社長さんが減ることにつながればと思います。
(2018年10月30日)
平成30年7月30日付での健康保険・厚生年金に関する下記の通知についての照会が増えています。
「健康保険法及び厚生年金保険法における賞与に係る報酬の取扱いについて」 の一部改正について
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2018/20181023.files/01.pdf
平成31年1月4日からの「賞与に係る報酬」の取り扱いの明確化に関する内容です。
もとより、「報酬」・「賞与」・「賞与に係る報酬」の区分は、社会保険料額や年金額の計算の基礎となりますので、正しく判別されるべき内容です。
「賞与に係る報酬」については、平成27年9月18日にも、「健康保険法及び厚生年金保険法における賞与に係る報酬の取扱いについて」の一部改正について(厚生労働省保険局保険課長・厚生労働省年金局事業管理課長通知)が出され、平成27年10月1日からの取り扱いが示されていたところです。
そのときにもやはり、問い合わせが集中しましたので、メルマガやこのホームページでも解説しました。
3年前も今回もそうなのですが、通知の中身が、一般の経営者様にはとても理解が難しいようです。
確かに、言い回しが難しい点が多いですし、昭和53年に出された元々の通知の内容や、平成27年10月1日から変更となった内容を順番に理解した上でないと、今回の通知も何を言っているのか全くわからないかもしれません。
私どもでは「賞与に係る報酬」扱いとなるような報酬設定をおすすめすることはありません。
私どもの本格的なコンサルティング(導入支援コンサルティング)を受けることなく我流で報酬設定を変更されたため、本件につき個別の解説・説明等が必要な場合のご相談方法につきましては、2018年10月30日14時配信済みのメルマガ内でご案内したところです。
お世話になっている関東地方の社長さんから依頼を受けて、経営者向けセミナー講師を務めました。
この社長さんからは、2015年、2016年に続いていただいた3回目の講師依頼です。
先の2回と同様、1時間弱の短時間のお話だったのですが、無事終わってほっとしています。
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担当:奥野 文夫 (おくの ふみお)
現在大変多くコンサルティングのお申込みをいただいており、無料電話相談は行っておりません。
(奥野の留守中にお電話いただき、伝言いただきましても、こちらから折り返しお電話をすることはできません。)
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