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老齢基礎年金の繰下げについて

老齢基礎年金を繰下げ受給する場合は、繰り下げた期間に応じて次の率で年金額が増額されます。

増額率=0.7%×受給権発生月から繰下げ申出月の前月までの月数(60ヵ月が限度)
(注)法改正により、昭和27年4月2日以後生まれの人は、最高で120月(75歳まで)繰下げられるようになりました。

経営者の方で、将来老齢基礎年金の繰下げをするつもりで65歳から請求していない方から次のようなご意見を伺うことが稀にあります。

「最近の預貯金の低金利を考えると0.7%という率は悪くないから、繰下げを選択するつもりです。」

しかし、これは繰下げという制度を勘違いされていることによるものと思われますね。

繰下げとは、支給繰下げの申し出を行って年金の支給を申出月の翌月以降に繰下げることができるという制度で、申出月の翌月以降の分の年金が上記増額率で増額されるというものです。

65歳以降繰下げ申出月までの期間の年金も増えて後からもらえるというものではありません。

したがって、繰下げをした場合は、繰下げをせずに65歳から受給する場合と比べて、死亡するまでに年金を受給する期間が短くなります。

もらえる期間は短くなりますが、増額された年金を一生受け取れるということですね。

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