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最終報酬月額が著しく低額となっていた場合の役員退職金と1年当たり平均額法

(2020年10月27日)

会社が支払った役員退職金の額について、企業が作成している役員退職金規程においても、税務調査で過大部分があると指摘されることとなった場合や国税不服審判所の裁決、裁判所の判決においても、適正な役員退職金額を算出する方法として最もよく使われる方法が、平均功績倍率法である、というお話をしました。

 

・平均功績倍率法による適正な役員退職金額=最終報酬月額×役員在任年数×同業同規模の類似法人における功績倍率の平均値

 

例外的に、特段の事情によって最終報酬月額が低額となっていた場合に、最終報酬月額ではなく適正な役員報酬月額として認められた金額(最終報酬月額よりも多い額)を基に上記計算式に当てはめて、適正な役員退職金額を算出すべきとした裁判例があることもご紹介しました。

 

しかし、退職時の最終報酬月額が何らかの理由で著しく低額となっている場合において、支払った役員退職金の額が過大かどうかが税務調査で問題となった際に、対象企業の経営状況や対象役員の職務内容・勤務状況等の詳細を知らない税務調査官が、その役員について実際の最終報酬月額とは異なる「適正な最終報酬月額」を認定するというのは、常識的に考えて、かなり困難なことでしょう。

 

したがって、最終報酬月額が著しく低額となっているため最終報酬月額が適正額ではない場合は、税務調査において「1年当たり平均額法」という別の計算方法で税務上の役員退職金の適正額が計算されることとなる可能性が高まります。

 

「1年あたり平均額法」を用いた適正な役員退職金額の計算方法とは

1年当たり平均額法を用いた適正な役員退職金額の計算式は次の通りです。

 

・適正な役員退職金額=類似法人の役員在任1年当たりの役員退職金の平均額×対象役員の役員在任年数
 

この計算方式であれば、今問題となっている役員に関するデータとしては、最終報酬月額(適正な最終報酬月額)は用いずに、役員在任年数だけで、役員退職金の適正額が算出できることとなるわけです。

 

したがって、役員の在職中の職務内容等からみて最終の報酬月額が著しく低額となっていたり0円となっていたりして退職時の最終報酬月額が適正額でなく、功績倍率法を用いる合理性に欠けるような場合には、1年あたり平均額法を用いて、適正な役員退職金額が算出される可能性が高くなります。

 

なお、「類似法人の役員在任1年当たりの役員退職金の平均額」は次の通り計算されます。

・類似法人の役員在任1年当たりの役員退職金の平均額
=類似法人の役員在任1年当たりの役員退職金額の合計額÷類似法人数
(・類似法人の役員在任1年当たりの役員退職金額=役員退職金額÷在任年数)


(参考)
「請求人の退任役員に対する退職給与の額は、功績倍率法により算出した金額と1年当たり平均額法により算出した金額とのうち、いずれか高い金額を超える部分の金額を不相当に高額な部分の金額とすべきであるとの請求人の主張について、原処分庁は1年当たり平均額法は役員退職給与の額の算定の重要な要素である最終報酬月額が考慮されていないため、功績倍率法に比べて合理性を欠くので、採用できないとしたが、最終報酬月額が役員の在職期間を通じての会社に対する貢献を適正に反映したものでないなどの特段の事情があり低額であるときは、最終報酬月額を基礎とする功績倍率法により適正退職給与の額を算定する方法は妥当でなく、最終報酬月額を基礎としない1年当たり平均額法により算定する方法がより合理的である。」(国税不服審判所昭和6191日裁決)

 

「一年当たり平均額法は、退任役員の勤続年数は加味されるものの、報酬の後払い的性格の役員退職給与の額に最も関連の深い要素である退任役員の退任時の役員報酬額が加味されないという欠点を有しており、功績倍率法に比較して間接的な算定方法である。
 しかし、退任役員の最終報酬月額が退任間際に大幅に引き下げられる
など何らかの事情で適正額でない場合には、平均功績倍率法による適正な退職給与の算定に合理性を欠く場合があり、このような場合には、一年当たり平均額法によることに合理性があるということができる。」(札幌地裁平成111210日判決)

 

役員退職金支給額が税務調査で問題となり、最終報酬月額が著しく低額になっているなどの理由で、税務調査官が国税庁の所有している類似法人データを用いて1年あたり平均額法により適切な役員退職金額を算出することとなった場合、国税庁が用いるデータは企業や顧問税理士にはわからないため、いくらが適正な役員退職金額であると指摘されるのかを事前に正確に予測することは、企業・顧問税理士には難しいことである、といえます。

 
平均功績倍率法について説明したときにも述べましたが、企業側としては自社の定めた算定基準に基づいて役員退職金を支給するわけですが、税務調査で過大役員退職金部分があると指摘された場合に備えて、他社役員退職金支給額データを集めた市販書籍を確認するなり、税理士団体が所有している役員退職金支給額データを税理士に確認してもらうなりして、その役員の退職金額として適正額を支給したのだと主張できる材料をできる限り揃えておくこととなります。

 

(つづく)

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